住職のひとりごと

鳥取市にある浄土真宗本願寺派のお寺、淨宗寺の住職日記です。基本は毎日更新です。

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昨日は蝉の姿について書きましたが、この蝉は脱皮してから7日間しか生きられないと聞いています。庭にのあちこちに抜け殻がへばりついていますが、必死で声を上げているわずか7日間という時間を短いと思うのは人間の傲慢かもしれません。
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中には朝生まれて夕方には死んでしまうカゲロウのようなものに対して100年近い時間を生き続けるオオサンショウウオのようなものまでいる中で「100年を生き続ける者が誰かいようか」と蓮如上人が『御文章』の中で説いておられる等もいる自然界。『君はいかに生きるか』ではありませんが、結局は「与えられた時間を懸命に生きる」ことしかないのでしょう。
せっかく水を抜いた膝ですが、昨日からまた痛みが出て正座できません。人間っていくら威張っても自分の力ではどうにもならない部分を持ちながら生きねばならない、《弱い存在》なのですよね。

一歩外に出るとかまびすしいほどの蝉の声が聞こえてきます。しかし、子どもの頃にはその声を聞いて直ぐに姿も見つけることが出来たのですが、最近はなかなか見つけられません。このムクの樹からも聞こえてくるのですが、蝉も利口になったのかそれとも自分が衰えてきたのか1匹も見つけられないのですから・・・。それでも、アブラゼミの声から一日も早く虫の声に移り変わってほしい今日この頃の《殺人的な高気温》です。 
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しかし、まだ当分続くとの天気予報も出ていますし、虫の声を聞くまで身体がもつかどうか不安なことです。

大阪の方(ビッグモーターズ)では店前の街路樹が枯れて伐採されましたが、「少し除草剤を蒔いた」程度で樹が枯れることはないので、原液を大量に蒔いたのではないかと思われます。もしもそうなら、《過失》ではなく《故意》、しかも《未必の故意》ではなくて意図的な行為としか考えられません。実際に街路樹がなくなると見晴らしが良く店舗が丸見えになりますが、街路樹の目的のひとつには事故の防止もあります。確かに中には木の種類を選ばなかったために周囲から不評を買っている所もありますが、自分の都合で勝手に切り倒す(ここでは枯死させた)ことはもってのほかでしょう。
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見晴らしと言えば、当寺の駐車場の隣にあった家が住人がいなくなったので取り壊されました。今まで当たり前にあったものがなくなるというのは何か寂しいものですね。特にそれが親しい人の場合には・・・。

今朝も早くから境内の水撒きをしました。とにかく水を吸い上げる紫陽花を初めとして多くの植木がダウン寸前になっているのですから・・・。今週から来月初めにかけて連日35度前後というのですから、《夏日》を通り越して《命の危険日》と言ってもいいほどです。境内の除草や供花の整理をしたゴミ袋が7個にもなったので昨日の昼に車に積んで河原まで行ってきましたが、帰途に買物をしようとしてフッと気づきました。なんと、首元にタオルを巻いたままだった!それを忘れるほど暑かったということなのでしょうが、確かに墓じまいを受けて墓前で読経していた時にも首筋には汗が流れ落ちていましたからね。
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玄関前では蚊取り線香を点けていますが、さすがにこの猛暑にはヤブ蚊も恐れをなしているようです。

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昨日の写真に乗せていた蔓ものはなんとしかひげ根を出していたので、早速に鉢植えして外に置きました。しかし、この猛暑ではさすがにへばっている様子も見受けられ、昨日の夕方には紫陽花たちと一緒に水やりをしました。
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水と言えば、昨日は東京からご門徒が大型のキャンピングカーで来られ、「タンクの水が亡くなったので、入れさせてほしい」とのこと。勿論快諾しましたが、1人の運転で当寺を出たら県立図書館等で調べ物をしてから島根などにも行く予定だそうです。私と同年配の方ですので、「この猛暑の中を元気でいいですねぇ」と思わずにはいられませんでした。

ここ1ケ月程前から急に出てきた膝の痛みを我慢しながら正座して読経や来客の対応をしていましたが、ご門徒からも診察(直ぐ診てもらえるところを紹介された)を勧められたこともあり(たまたま留守番がいた)、急遽病院へ。結局「膝に水がたまっている」とのことで2ケ所から水を抜いた後にヒアルロン酸を注入されました。そのお蔭で今朝は膝をついても痛みが出なくなりましたが、週1での治療が続くようです。2週間後には盆参りで立ったり座ったりの連続でもあり、この間は治療が出来ないので不安ですが・・・。もっと早く行けばよかったのですが、「多忙」を言い訳(?)にして行かなかったのがそもそもの原因ですから何も言えませんよね。
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写真は挿し芽にしようと思って以前に鉢植えから切って水に着けていたものです。そろそろ根が出たか調べてみないといけませんが、そろそろ写真のストックもなくなりそうなのに今の時期は案外《被写体》も少ないので困っています。

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昨日に比べて今朝は風もなく、5時30分から汗をかきながらもなんとか墓前の通路の除草(45ℓの袋×2)をしました。これであとは除草剤を撒けば一段落でしょうが、残りを考えると意欲減退です。特に右膝の痛みでいつものような態勢が取れないために座り込んでの作業ですので、余計に手間も体力もかかる1時間30分でした。しかし、今年はあちこちの木に蔓草が巻き付いているので、なんとなく蔓の伸びるのが早いように感じています。これも猛暑のなせる業なのでしょうか??その元気を挿し芽をした紫陽花たちににも分けてほしいものですが・・・

今日も最高気温が35度とのこと。湿度が下がったのでなんとか室内でも我慢できていますが、このままでは体がもちそうもありません。しかも法衣を着る時はどうしても襦袢・白衣・色衣・袈裟と4枚程度になる上に発声にも力がいりますから、法要の後は汗びっしょりです。まぁそれも《修行》と思って、こんな中でも元気な雑草に負けないように気持ちだけは頑張っていますがね。
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ところで、岸田総理は世界の次には全国行脚とか。鳥取には月末に来る予定だそうですが、警備だけでなく行程にかかる費用で多くの税金が消えていく《全国行脚》をするなら、中国の故事ではないですが「(民の家の)煙突の煙を見て、民の生活を知る」ように国民の実態に即したものを一つでも感じ取ってほしいものです。もっとも、新聞記事によると話の内容は今までの繰り返しで新味に欠けるものが何もないようですから、結局は無駄な願望になりそうですね。

昨日は電柱の上で羽を休めている鳶のことを書きましたが、足下では数匹の蜻蛉が飛び回っています。蜻蛉と言って直ぐに連想されるのがシオカラトンボとムギワラトンボですが、水場ではそれらを凌駕するかのように力強く飛んでいたオニヤンマの姿も思い出されます。それにくらべて目の前でパタパタと飛んでいるのはハグロトンボとのことですが、小さくか細い姿に似ず草の間をスィーと飛んでいたイトトンボも懐かしい思い出です。
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しかし、春になるとモンシロチョウやモンキチョウも草花の間をヒラヒラと舞っていたり夏の夜になると前の川からはうるさいほどの蛙の声が聞こえてきたものでしたが、今やそんな姿も声もありません。今でも夏になったことを示すものとして蝉(ニィニィゼミに続いてアブラゼミ)の声は聞こえてきますが、今ではそれを採りに網(タモと言っていました)を持って走り回る子ども達の姿も見かけなくなりましたね。

梅雨が明けました。「やっと」と言うべきか「やはり」と言うべきかは分かりませんが、《梅雨明け》の次に来るのは聞きたくない《猛暑》《酷暑》。2ケ月間もこの言葉を聞きながら生活するなんて、とても我慢できそうにありません。今朝も鉢に浮かんでいる睡蓮の葉を切り取りって陽光が底まで届くようにしてやりましたが、メダカ達も同様にきっと虫の声が届く秋を待ちわびることでしょうね。
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そう言えば、先日は悠々と大空を舞う鳶が電信柱の上で羽を休めていましたが、その時に限ってカラスや鳩の姿がなかったような・・・。鳩たちにっては「君子危うきに近寄らず」だったのかもしれませんが、飛んでいる時に比べて羽を休めている鳶は案外小さく見えるものです。確かに人間も背中を丸めているよりも胸を張って堂々としている方が大きく見えるものですが、中には無駄に威張り散らしているだけの人も・・・。

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