住職のひとりごと

鳥取市にある浄土真宗本願寺派のお寺、淨宗寺の住職日記です。基本は毎日更新です。

2020年07月

鳥取県の新型コロナ罹患者が28日から30日のわずか3日間で5人増えて11名になり、その中の8名が鳥取市内の発生です。それについて自治体では「不安を感じる人は受信してほしい」と言っていますが、行動範囲が明示されないと「自分もそこにいた」という自覚が出来ないのですよね。その結果「でも、自分は大丈夫」と思い込む結果に・・・。前回の保育士の時には喫茶店や温泉の名まで報告があったので意識した人もあったことと思いますから、やはり今回も具体的な報告がほしいものです。
ところで、新型コロナで右往左往している昨日、台湾の李登輝元総督の死去が報道されました。中国では台湾を中国の一部と主張してその独立を認めていないことから簡単にしか報道しなかったそうですが、李登輝氏は親日家として知られ、戦後の沖縄にも何度も訪れています。そして、摩文仁の丘に訪れた時には「日本人は《武士道》を忘れないでほしい」と述べたとか・・・。これは「主君のためには死さえ恐れない」という精神のことではなく、「目的のためには地道に努力し、他を思いやり、恥を知る」(まるでバーナード・リーチの『菊と刀』ですね)精神のことだそうですが、この李登輝氏の思いがコロナ禍に対する不安が原因となって《自粛警察》や《SNSによる他者への誹謗》等を「正義」と思い込んでいる人達にも伝わればいいのですが・・・。
今日で7月も終わり、いよいよ盆月に入ります。今年はコロナ禍でお参りが出来ませんが・・・。

昨日一日でめまぐるしいほどのニュースがありました。「アベノマスク8000万枚の配布延期を検討」に加えて、数日前まで3名だった鳥取の陽性者数が昨日は10名まで急増し、いままで「0名」を誇っていた岩手県でも2名の陽性患者が出ました。これで47都道府県全部に患者が出たことになりますが、中でも沖縄の発生率(人口比率による)が東京の4倍以上とのことです。連休が過ぎましたが、『Go to~』の結果が出るのは今週末頃。本当に心配ですね。
ところで、少しでもホッとする(かどうか分かりませんが)楽しいニュースを一つ。やっと2つだけ実をつけた胡瓜ですが、その一つが15㎝ほどになりました。《収穫祭》も間近です!
今日の写真は掲示板の下で伸びていたネコジャラシにしました。いつも除草していたのですが、よく見ると可愛いですね。

今年の長梅雨では数多くの災害が生まれました。線状降水帯と言うそうですが、梅雨の前線が長い帯状になって日本列島を走るため、同時にあちこちで豪雨になるのです。しばらく落ち着いていたのですが、今度は東北で「50年に一度」という大雨になり、最上川の一部が決壊しました。本当に今年の梅雨の長雨では九州から始まって中部や東北まで被害を生んでいます。そして、庶民生活にも多大な影響が・・・。今日の新聞によると牛丼で有名な吉野屋が日本全国で150軒も閉店するとのこと。コロナ禍に加えてこの長雨で生野菜まで2~3倍に値上がりし、家庭だけでなくやっと自粛から解放されて「さぁこれから」という飲食業にも大きな影響が出ていますが、そんな中でまた8000万枚のアベノマスクを配布するとのこと。あるコメンティターが「大型タンカーが急には進路を変えられないのと同じ」と言っていましたが、この500億円を超えるマスク代を医療関係者や今回の豪雨被災地へ回そうという考えがどうして生まれないのでしょうかねぇ。国民の声はこのメダカのように小さくて届かないのですか?
(鳥取のコロナ患者、先日の6例に続いて昨日は7例・8例目が発症しました。要警戒レベルです)

今日は第一次大戦が勃発した日ですが、戦争だけでなく人と人とのちょっとした諍いでも言葉のちょっとした取り違えが原因になることがあります。そして、昨日の西村氏と菅氏の両大臣によるコロナ禍拡大抑止への発言はその例かもしれません。西村氏は「テレワークを70%にしてほしい」と言い、菅氏は「温泉地などでもテレワークが出来る」と発言。他の討論会で元防衛大臣の中谷氏は「両方とも似たようなことを言っている」と発言しましたが、菅氏の発言は「観光地や別荘などでも可能」という意味であってあくまでも《経済的余裕のある者》が対象になっているものであり、西村氏の発言も家庭での仕事が可能な人はほんの一部で、7割の人間は製造業等の中小企業勤務であり、絶対に現場にいなくてはならない人達です。それを「テレワークを70%に」という発言を聞いていると、「本当に国会議員は何もしなくてもしっかりと給料が貰える、現場を知らない口先だけの人」という思いが強まってきます。(たとえば、「生徒間の距離を1m以上開けるように」を実践すると、教室と職員の数が2倍必要になるのですよ)
そう言えば、何かあったら私たちを守ってくれるはずの病院がコロナ禍で破産しましたし、経営不振で看護師のボーナスを全面カットした病院もありましたよね。「(濡れ手で粟的な)国会議員のボーナスを全額カットしてこの人達に回そう」という太っ腹な議案を提出する国会議員はいないのですかねぇ。

昨日は納骨堂の清掃に入っていただきましたが、例年と違って今年は天気模様が悪く、納骨堂の周囲を巡っている縁石(表面保護のため)には上薬が塗布出来ませんでした。大体において《梅雨》を表わす擬音語は「しとしと」「じめじめ」ですが、今年はそれに「ザバッ」とか「ドバッ」という突然の降雨を表わす擬音語が加わってきます。昨日も朝方に突然の大雨があったかと思えば数分後には微かながらも青空が見えたりしたので午前中は何とか清掃も進んでいたのですが、午後になったとたんに「バケツの水をひっくり返した」ような雨になり、清掃作業もそこでストップ。植木にやるために雨水をためている容器が一瞬のうちに満杯になったほどです。
今朝は定型句の「しとしと」「じめじめ」した雨模様で、窓を開ければ湿気が入るし閉めれば室内の空気がよどむ気がするし・・・。そう言えば、昔のテレビのCMに「梅雨、や~ね」というものがありましたね。(えっ?知らない?あ~ぁ、年の差を感じるなぁ)

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