住職のひとりごと

鳥取市にある浄土真宗本願寺派のお寺、淨宗寺の住職日記です。基本は毎日更新です。

2020年09月

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元TOKIOの山口さんについての呼び方について、昨夜まではどこのメディアも「山口容疑者」でしたが、今朝5時のNHKラジオニュースでは「山口さんが釈放」とのこと。釈放でも無罪が確定したわけではないのに「~容疑者」から「~さん」に変わったのはなぜでしょうか。今までも名前を呼ぶ時には必ず「元◯◯」をつけていますが、その理由も名前に敬称をつけたりつけなかったりする線引きもよく分かりません。このあたりについてのメディアのルールが知りたいものですが、その他にも世の中には我々が知らない《暗黙のルール》や《線引き》がきっと数多くあるのでしょうね。「民には由らしむるべし、知らしむるべからず」とは『」論語』の中にある有名な言葉ですが、まさかトップに立つ者はこれを使って「国民には知らせる必要はない」と言っているのではないでしょうね。もしもそうなら、ダーウィンの『進化論』を意図的に誤用した前総理と同じ《確信犯》ということになりますよ。
お彼岸も今日が最後。1週間前には写真のように蕾だった境内のヒガンバナ(曼珠沙華)も今朝は開花しています。真っ赤なヒガンバナは目を引きつけますが、白のヒガンバナの清楚さもいいですよ。

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彼岸も今日と明日まで。納骨堂にお参りされた方の供花は真夏と違って少しは長くもちますが、一度土から話したものはやはり《それなり》です。しかも、ほとんどの方が輪ゴムでしばったままの状態で供えられますから、これでは花も水を吸い上げるのが辛いでしょう。まるで満員電車で身動きがとれないようなものですからね。以前にもこの欄に「花が水を吸い上げやすいように、ゴムを外してください」と書いたことがありましたが、ちょっとしたことでも花にとっては大きな違いになります。
もう30年以上も前になりますが、生け花の先生から「花の種類によって水上げの方法が違う」ということを聞いたことがありました。普通は「水切り」「切り口をたたいて潰す」等ですが、「切り口に塩かミョウバンをつける」とか「ウイスキーなどにしばらく浸ける」「ポンプで茎に水を押し込む」等もありました。それ以後、本堂の花生け用にミョウバンを置いていますが、やはり一番いいのは「水を新しいものに入れ替える」ことと「切り口の古い部分は切り取る」でしょう。なんと言っても「花も生き物」なのですから、人間と同様にそれぞれに適した状態に置いてやることが大切なのでしょうね。

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今朝のTVで『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の公開と、それに小物作画担当として関わっていた若者への父親の思いが放送されました。この作品は京アニの放火によって未完成になっていたものですが、この度やっと公開されたのです。京アニの作品としては『聲の形』や『響けユーフォニウム』などが知られていますが、私は『聲の形』については原作を途中まで読んだことがあります。転校してきた耳の聞こえない少女に対する男子生徒の行動が中心で、《からかい》《ふざけ》を繰り返したその生徒がその後悩みながらいろいろなことを体験していく姿を描いたものです。原作の方は最後まで読み続けることができませんでしたので、もしかすると内容的には少し違っているかもしれませんが・・・。
『ドラゴンボール』や『コナン』等の日本の漫画は世界的に有名ですし、反日的態度をとっている国でも《大空 翼》が主人公のサッカー漫画だけは許可されていると聞いたこともあります。かつては「漫画は勉強の邪魔になる」と言われた時もありましたが、今や漫画もそれを元にしたアニメも日本の文化の一つであり、《人間形成》の手段にもなっています。もちろん中には不適切と思われるような作品もありますが、今回のアニメ映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』だけは是非とも見たいものです。

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ここ数日、朝の気温は過ごしやすいというよりも「寒い」と感ずることがあります。今日は彼岸の中日ですので早くから本堂や納骨堂の解錠をしてまわりましたが、さすがに空気が冷たい漢字ですので、長袖に着替えました。今はまだサルスベリが咲き誇っていますが、しばらくするとこんどはサザンカが咲き始めることでしょう。このサザンカは今では当寺には白の八重と赤の一重の2種類しかありませんが、15年ほど前にはピンクの一重のサザンカが裏庭に枝を広げており、晩秋なると一面がピンク色になるほどでした。退職後の改築で切り倒してしまって今はありませんが・・・。
ところで、亡母は若い人たちに茶道を教えていましたが、床の間にこのきれいなサザンカを生けることはしませんでした。そのことを母に聞くと「茶に茶が重なるから」とのこと。確かにサザンカは漢字で書くと山茶花であって「茶」という漢字が重なるので納得しましたが、秋になるとこのことをいつも思い出します。秋の茶室といって今でも浮かんでくるのはホトトギスと秋明菊とワレモコウ(吾亦紅)ですが、今日の写真は、その秋明菊にしました。

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昨日は県外の方のお墓にお供えするために花を買いに行きましたが、3密どころではない混みよう。駐車場も満杯で、ずっと端に空いた1台分にやっと駐めてから店内に入ったのですが、そこも花を選べる余裕などない状態。そして、10台ほどあるレジもすべて数十人もの列。やっと精算してから郊外の墓地に行きましたが、そこも満車。それでもなんとか献花香をしましたが、その疲れが出て夕方にはダウン。「まだ若い」と自分で自分を鼓舞してきましたが、やはり《前期高齢者》。歳には勝てませんね。境内のヒガンバナはすくすくと伸びていて裏のものは開花寸前になっていますが、それとは反対にどんどんと《下降線》をたどっているように感ずる最近の私です。ご門徒にはシャキシャキしておられる方も多いのですがねぇ。
今日は『敬老の日』ですが、「義母には少し落ち着いてから贈ろう」と、坊守と話をしています。4人の親の中でた1人だけ残っている大切な《母》ですから、いつまでも元気でいてもらいたいものです。
(この花は、義母の所で咲いていた苗を貰って数年前にプランターに移したものです。やっと咲きました)

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