住職のひとりごと

鳥取市にある浄土真宗本願寺派のお寺、淨宗寺の住職日記です。基本は毎日更新です。

2022年09月

「暑さ寒さも彼岸まで」と言われますが、今朝は寒い!長袖を着ていても風が冷たく感じられるのは久しぶりです。いよいよお彼岸も明日が最終日です。
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途中で供花の整理をして写真のように花瓶用の壷に少しゆとりを持たせましたが、日曜日の今日はお参りが多いかもしれませんね。でも、出来れば供花を束ねている輪ゴムや紐ははずしてやってほしいものです。気付いた時にそれらを切ってやりますが、なにしろ花も縛られて窮屈では水を吸い上げる力も発揮できないでしょうからね。
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そう言えば、当寺の秋明菊はまだまだ蕾状態ですが、供花の中には薄赤色の秋明菊(貴船とも)が2本もありました。裏の白いヒガンバナの花弁はすっかり枯れ落ちていますが、あちこちで水引が伸びています。もう季節はすっかり秋なのですよね。

中日を過ぎたので、今朝は早くから起き出して納骨堂の供花の整理をしました。中日を過ぎると葉が枯れたり花が萎れたりしたものが目立ってくるので、水も取り替えて元気なものだけを生け直しました。その後でHP用の写真を撮りに周りを歩きましたが、隣の公園に行ってビックリ!なんと、滑り台に「使用禁止」と書いたテープがぐるぐる巻きになっているのです。一体どうして???
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確かに数日前にはゴーカートがオーバランして子どもが事故に遭ったというニュースもありましたが、(あれは運営方法に問題があったため)子どもの遊具として定番の滑り台が危険とは!!昔は遊動円木や谷渡りのようなものがどこの学校にもあって休憩時間になると子ども達は競って遊んでいたものですが、それに対して「危険、使用禁止」などと言われたことは一度もありません。今では「怪我をするから小刀は使用禁止」などのように何かあったらすぐに「ダメ」ですが、目先のことだけ見ていて「禁止」では、将来生きていく上で大切ことが子ども達に何も伝わらないのではないでしょうか?
(そう言えば、何年も前の馬鹿話ですが、キャンプで「電気(=炊飯器)がないので、ご飯が炊けません」と言った子どもがいたとか・・・)

今日はお彼岸の中日。お彼岸となれば《三途の川》がすぐに出てきますが、『正信偈』和讃部の最後には《三塗》とあります。前者は閻魔大王の裁定を仰ぐ前に生前の罪の軽重を調べて3つの瀬を決める脱衣婆の登場する川のことですが、校舎は《六道輪廻》の下から3つを表す《地獄・餓鬼・畜生界》のことになります。この《三途の川》の話は『地蔵菩薩発心因縁十王経』に描かれているものですが、もともと釈尊の説かれた話にはなくて宋代の中国で作られた偽経に載っているものなのですよね。もっとも、この話の方がよく知られているということが残念なのですが・・・。まぁ、親鸞聖人は「自分が信ずる仏の教えを大切にすればよい」と言っておられるし、それはそけで「よし」としましょうか。
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剪定した紫陽花も最近は枝の途中に小さな芽をつけてきています。今朝は少し暖かい空気が漂っていますが「暑さ寒さも彼岸まで」ですから、これからは少しずつ気温も下がってくることでしょう。そう言えば、先日の長期予報では今冬はエルニーニョの関係で大雪の可能性があるとか・・・。そうなるとまた除雪機の出番ですね。

令和5年度用のカレンダーの原稿とイラストについてはとりあえず完成しました。原稿には年間の行事予定(未定のものは未記入)とともにイラストと月々の言葉を載せています。月々の言葉はかつて掲示板に使ったものがノートに残してあるのでいいのですが、毎年のように頭を悩ませているのが12枚分のイラスト。このカレンダー製作を始めてから2年ほど総代の絵手紙を借りていましたが、その方が往生された後は《仕方なく自分で・・・》となり、それが頭痛の種なのです。なにしろ納骨堂の側でひっそりと咲く花(名前も知らない)に目が行っても写真を撮るだけの《絵心》がない人間ですから。
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もっとも、その原稿作成が終わったからと言ってそれで暇になるわけでもなく、今は報恩講法座の案内を含めた今年4回目の寺報に取りかかっています。寺報と案内文の原稿の方は完成しているので一安心ですが、発送先のシール貼りや封筒入れなどの作業がまだまだいくつも残っているので、当分は仕事に追いかけられる日々ですね。

昨日は彼岸の入りで毎年この日には彼岸法要を本堂と納骨堂でお勤めしていますが、昨日は台風の影響もあってか本堂にはお参りなし。そんな中で私一人が読経をさせていただきましたが、さすがにこんなことは初めてです。
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午後も風は残ったので折角張った山門の幕もはためいていましたが、夕方にはそれも落ち着きました。ただ「夕べから今朝にかけての寒さは何?」という感じで、いつもなら蹴飛ばしていた掛け布団もしっかりとかけ、今朝は慌てて長袖のTシャツを出して着たほどです。これが春先ならば『三寒四温』と言って春風を待ちわびるのでしょうが、今の時期にはとてもじゃないですがついていけません。本当に、半年ぶりに「寒い!」という言葉を口にしたほどですから。

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