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私が朝ドラを必死で見たのは『ゲゲゲの女房』だけでしたが、今回の『エール』は甲子園の応援歌『栄冠は君に輝く』を歌う場面でしたので、その放送部分だけ見ました。
ところで、《夏》と《甲子園》はつながっていますが、大会の時はいつも盆参りのためにゆっくりと見ることはありません。でも、この歌はなぜか耳に残っています。昨日のコラム『海潮音』で初めて作詞者のこと(右脚の切断)を知り、野球に打ち込んでいた子供時代の思い出とそれが出来なくなった絶望感に打ちひしがれた彼であるからこそ、病気やけが、そして戦争によって大好きな野球をあきらめなければならなくなった多くの若者達の悲しみを知り尽くしているのであり、だからこそ爆弾や銃撃に遭うこともなく青空の下で好きなだけ白球を追い続けることが出来る喜びと素晴らしさを高らかに謳歌したこの歌詞が生まれたのでしょう。そして、自らも「自分の作った《戦争賛歌》を歌いながら多くの若者が死んでいった」という苦しみでどん底まで堕ちていった古関裕而だからこそ、その作詞家の気持ち(絶望の果てに生まれた「野球が出来る」という喜び)が理解できたのであり、そのような2人の存在があの素晴らしい曲を生み出したのでしょう。この大会の応援歌自体は今までも聞き知っていましたが、その裏にあった事実を知った今だからこそ、ますます心に響く《名曲》として永遠に残り続けるであろうと強く信ずることです。
ただし、私は軟式テニスやバドミントンは出来ますが、野球に関してはフライが上っても落ちる場所が分からない野球オンチ(蛇足ながら、「アンチ巨人」でもあります)ですがね。