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教員時代には「平成生まれの子が入学してくる」と大騒ぎしたこともありましたが、当時は今では当たり前になっている《個人の権利》が強く言われ始めた時代でもありました。しかし、あまりにも《権利》ばかりが主張されるので、授業中に「権利の裏には義務がある」と教えました。物事には必ず裏と表が存在して一面だけというものはあり得ないのですが、今回の《緊急事態宣言》における「従わないものには罰則がある」という文言には疑問を禁じ得ません。確かに緊急事態においては強い指導(義務)も必要でしょうし、決してそれを否定するつもりもありません。しかし、そのためにはそれに値するだけの措置(権利)も考えなければならないのではないでしょうか。
菅総理の「20時以降の外出自粛を要請」という声明(しかも、書かれたものを読むだけ)では強いメッセージは伝わらず、逆に「だったら、その時間まではoK」と捉えられる現状に西村大臣が慌てて「夜は当然として、昼間のランチも自粛という意味だ」と言いましたが、これでは「一日中外に出るな。自粛しろ」ということになって《ロックダウン》と同様になりますから、「20時まではなんとかして頑張ろう」という意欲も奪われてしまい、反発だけが残ります。「エビデンス(証拠)がないから、中止しない」と言いながら数日後には「やはり中止する」という総理の『朝令暮改』の対応や紙面を読みながらの声明では国民の心に何も伝われないばかりか、補償もなく罰則だけが一人歩きしていくような《後手後手》で《泥縄》の対応とともに「皆がちゃんとやってくれれば・・・」という考えしかない政府の現状に、コロナ菌も笑っているのではないでしょうか。〈その証拠に、昨日も48都道府県全部で発症していますからね〉写真のベゴニアのように、ちゃんとした手入れさえすれば元気になるのですから。