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昨日起こった山火事の様子は、まるでカリフォルニアかと思えるほどです。中継では、黙々と上がる煙の奥では舌なめずりをしているかのような炎が木々の陰から見えています。たき火の火が家に移り、それが風に乗って数百m先の寺院に飛び火てそこから裏にある森の木々に燃え広がったのが山火事にまでなったとのこと。子供の頃は夏になると拍子木を叩きながら「マッチ1本火事の元」と言って町内を回っていましたが、本当に《マッチ1本》の気の緩みが今回のような山火事を引き起こしたのですから、火元になった人の苦悩は言葉では言い表せないものでしょう。ここ数日は日本のあちこちで火災が発生しているニュースが飛び交っています。昨日もまた火災のニュースがあって「あぁ、またか」と聞いていましたが、次のニュースでは炎の燃え上がっている様子がその前のニュースとは違っていて「あれ?」と思っていました。それがまさか別の火事で、山火事に移っていく前のものだったとは・・・。
鳥取でも昭和27年に大火災があって市内の半分以上が消滅しました。当寺も地震(昭和18年)で全壊した後に再興した建物が10年も経たないうちに全焼したのですが、一つの小さな火が大きな災いにつながり、多くの苦しみ・悲しみを生み出す。ほんの小さな気の緩みが生み出した炎は、もう《人災》と言われるものになります。気温が高くなったり急激に冷え込んだりする昨今ですから、ますます《火の元》には注意を払いたいものですね。