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去年は《コロナ退散》祈願で水木しげる氏の描いた妖怪アマビエがあちこちで登場しましたが、今朝の新聞には「世界最小のフマビエ」という小さな記事が載っていました。この絵はつくば市の物質・材料研究機構(物材機構)の研究チームが作ったものですが、記事によると平らな銀の表面に付着させた1ナノメートル(ナノは10億分の1)にも満たない鉄の原子を2時間半かけて150個動かし、「笑顔のアマビエを描いた」とのこと。しかもその完成図は[35ナノメートル×45ナノメートル]ということで、コロナウィルス(直径100ナノメートル)よりも小さいものです。この記事を読んだ人の中には「税金を使って遊んでいる」と思う人もいるかもしれませんが、私は単純に「へぇ~こんなことも出来るのだ」と驚きました。
本来、科学の進歩というものは大体において《興味》と《関心》から生まれてくるものではないでしょうか。ニュートンが発見した重力は「リンゴが木から落ちるのを見て疑問を感じた」とのことですし、ワットの蒸気機関車もヤカンから吹き出した蒸気を見たからだと言われています。最近も「お母さんの洗濯を見て、もっと楽にするにはどうすれば?」と考えた小学生が《便利に使える洗濯ばさみ置き》を発明したり、アルミとスチールの缶を磁石を使って分類するゴミ箱を発表した小学生がいますが、ほんのちょっと疑問や興味・関心が新しいものを生み出すのです。この物材機構の人も「若い人たちがこの絵からワクワクを感じて、材料研究の道に進むきっかけになればうれしい」と話しているそうですが、《与えられたものだけ》をすればいいのではなくてそこから次に進むきっかけが《興味・関心》だということを、未来を担う子ども達に教える好教材の一つとは思えないでしょうか。