住職のひとりごと

鳥取市にある浄土真宗本願寺派のお寺、淨宗寺の住職日記です。基本は毎日更新です。


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台風九号の影響で、いつもなら明るいのに今朝はなんとなく薄暗い夜明けです。しかも、南風の生暖かい風が吹き荒れてタマノカンザシの鉢も倒れていますので、メダカの火鉢に掛けていた日よけのすだれは取り除きました。そんな今朝の様子ですがこの予兆は昨日から確かにあり、今までとは違って無風の上にムッとする暑さの一日でした。人間でもすっかりまいっていたほどですが、ふと見ると墓地では猫が《大の字》になって寝ていました。仰向けで腹を出して寝ている猫なんてあまり見たことがないのですが、それほど厳しかった昨日でしたからねぇ。
ところで、今まで何本か収穫したキュウリも終わりなのか、葉に虫がついて破れ放題になっているので、昨日は上半分を切り取りました。数日後には根本もプランターから抜いてやらないといけないでしょうね。しかし、9月になっても毎日が「暑い!」の一言ですから今年は本当に《異常》なのでしょうが、せめて次にやってくる台風10号で(適当に)雨が降ってくれないと、しばらく気温は下がらないでしょうね。でも、台風をアテにするのはどうなんでしょうか?


2018-01-31 06.59.54

90年以上も地元の人々に愛されてきた《としまえん》が遂に閉園しました。そして、その跡地には緊急避難施設とともに『ハリー・ポッター』に関するワールドが出来るとのこと。私はこの《としまえん》に行ったことはありませんが、『亀有公園前派出所』で主人公の両さんがする子供時代の思い出話の中に度々登場していたことからも、どれほど昔から都民に親しまれてきたのかが伝わった来ます。
鳥取でデパートと言えば今は《大丸》だけですが、私の子供の頃にはもう1軒ありました。駅前の末広交差点に《まちパル》という名前の物産館がありますが、実はその建物はかつてあった2軒目のデパートで、その屋上では飛行機の形をした乗り物がワイヤーで吊られてぐるぐると回転しており、その姿が道路からも見えていました。それに乗った記憶は私にはないのですが、なぜかその回転飛行機だけは覚えています。《としまえん》を愛した人たちの中には「親子3代に渡って回転木馬に乗った」という人が記念写真とともにTVで映されていましたが、これほど人々に愛されてきた町中の小さな遊戯施設は他にはないでしょう。確かに次に計画されている『ハリー・ポッター』は世界で記録的な人気を博している本であることは否定しませんが、ただ単に「今人気がある」というだけで、これが《としまえん》のように今後100年も同じように人気を博すとは到底信じられません。「施設・設備が古くなった」等の理由もあるのでしょうが、「古くなった→処理する、取り替える」という流れは《文化の破壊》にもつながりかねないのではないでしょうか?
(当寺の前を流れる川は「小鮒釣りしかの川」で、写真はそこの歌詞を模した像です)


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今日から9月、旧暦では『長月』になりました。この月はその名の通りに月を愛でることが多くて「チュウシュウの名月」という言葉もあるくらいです。ただ、この「チュウシュウ」には2通りの漢字(中秋と仲秋)がありますが、案外気にしていない人が多いようですね。私はいつも「仲秋」と書いていますが、この漢字では陰暦9月15日という1日だけを示すのではなくて「秋の半ば」というように数日間を示す意味になります。これはもともと中国の故事にある3兄弟を表す言葉「孟、仲、季」の真ん中であることが出典になっていまが、もしも「陰暦の9月15日の月」という一日限定の意味で使うのなら「中秋」とすべきです。(このことは去年もこの欄に書いていましたが・・・)
それはともかく、澄んだ夜空に煌々と輝く満月を愛でる日本人の美意識・感受性は素晴らしいですね。もっとも、今年は新型コロナと猛暑でそんな悠長な感覚もどこかに吹き飛んだかもしれませんが、「餅をついている兎がいるね」と子供と話す情景には、平安の昔から連綿と続いてきた日本人特有の雰囲気を感じてしまいます。
(残念ながらそんな情景を写し取った写真はありませんので、《3兄弟》ならぬ3鉢の胡蝶蘭にしました)


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いよいよ今日で8月も終わりますが、今日の暦は『野分』。「野の草花を分けるように吹く大風」ということで台風のことを意味しますが、この《台風》という漢字はもともと《颱風》だったそうですね。実は《「颱》とは「夏から秋にかけて南方から襲来する暴風」のことであり、春から夏にかけての暴風には風に具と書く《颶(ぐ)》が当てられます。このように、ちょっとした違いのもとに言葉を換えるものは日本語には多く、その中でも昔から今に至るまでよく使われているものに雨の種類があります。たとえば「小雨」「霧雨」「こぬか雨」「五月雨」「梅雨」等がそうですが、最近はこれに「ゲリラ雨」が加わりました。しかし、この言葉には何となく風情がないですねぇ。そういえば、花見橋の袂にあるこのしだれ柳もかつて台風で倒れたことがあってその代わりに後になって植え替えられたものですが、現在は《育ちすぎ》で川側の枝は剪定もされずに伸び放題ですので、大風の時はすごいですよ。
ところで、似たような自然現象でも「霧」と「霞」とは季節が違いますし、今の季節の代表である西瓜や花火は、実は《秋》の季語です。最近はテレビの影響もあって俳句が参加ですが、季語が載っている『歳時記』は現代の感覚とは違って江戸期のものですから当然に《旧暦》なのですが、「『歳時記』にそう書いてあるから」というだけで不思議に思わない人がいかに多いか。世の中のことを当然ととらえるか疑問に思うかは大変な違いなのですがねぇ。


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今日で8月も残り2日間。初めて盆参りを中止した衝撃の1ケ月と言うよりもあまりの暑さに何も言う元気のない1ケ月と言った方がいいかもしれなかったこの8月は、時には関東や北海道での大雨のニュースを見ると「鳥取にも降ってほしい」と願ったり、朝夕のかすかな虫の音やアキアカネの飛翔に「やっと秋が来たのか」とホッとしたり・・・。そう考えると、やはり《忘れられそうにない8月》であったのかもしれませんね。
ところで、昨日はジンジャーを数本切り倒しました。あまりにもたくさんの茎が伸びているためにまいた水が行き渡らず、半日でダウンしてしまいます。しかも、そのことが近くに生えているアジサイやボタンの鉢植えにも悪影響を及ぼし、なんとか根付いたと安心していたものが全滅したからです。とにかく、これで水が行き渡ればいいのですがねぇ。高校時代(と言っても、60年近くまえですが)は30度で「暑い!」と叫んでいたのに、今やゲリラ豪雨に加えて最高気温が40度になろうかというのですから、日本はもはや《温帯》ではなく《亜熱帯》に仲間入りですかねぇ。

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昨日午後からの半日は安倍総理の退陣のニュースで一色でした。しかし、会見の中では次の総理について何も指示されず、決定方法も一任とのこと。今回の理由が体調不良ということですから仕方がないかもしれませんが、仮にも一国のトップが次の準備も何もしないでの退陣表明は困ったものです。まして今は新型コロナを初めとして韓国問題や日本経済の停滞(GDPの下落)等のまっただ中ですから、真の指導者であるならば絶対に《空白期間》を作るべきではなかったと思います。しかも、自らが作った《モリカケ問題》も《桜問題》も《公文書の改ざん・破棄》も「真摯に対応する」と言いながらすべて「闇の中」になってしまうでしょうし、《拉致問題》や《北方領土問題》も「自分の在任期間には必ず解決する」と言いながらの退陣ですから、ガッカリした人も多いのではないでしょうか。
次の総理が誰になるかは分かりませんし在任期間も1年間ですからすべての結果が出せるとは思いませんが、是非とも「次につながる政策」「希望の持てる政治」そして「かまどの煙から民の生活が分かる」人になってほしいものです。ちょうど剪定した椿が新しい芽を出しているように、「新しい日本の力」を引き出してくれる人の出現を願います。


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8月も既にカウントダウンになりましたが、猛暑だけは相変わらず素知らぬ顔をしています。予報では今週1週間は35度前後の日々とか・・・。
ところで、今年は新型コロナのせいで当寺も行事予定がまったく狂ってしまいましたが、本来なら明日が《仏婦・仏壮合同懇親会》を計画していました。これは「皆で飲んで食べて楽しく語ろう」というもので、寺族や門徒という立場を超えて腹蔵なく楽しい時間を過ごそうという考えのもとに10年ほど前から始めた懇親会です。(当寺の行事にはその他にも12月には蕎麦打ちの会もありますが、この方はもともと《男だけの料理教室》として始めたものでしたが、ある時蕎麦打ちをしたところが好評で「来年もこの蕎麦打ちを」となり、そのまま《蕎麦打ち》と《忘年会》を兼ねる行事として落ち着いたたものです)そして毎月予定していた《淨宗寺仏教婦人会研修会》も含めて8月までの行事がすべて中止に。とりあえず鳥取のコロナ禍も少し落ち着いたようですので9月からの行事は様子を見て再開するつもりですが、残り4ケ月を無事に過ごすことが出来たら嬉しいものですね。


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一月前に購入したヒメノボタンの鉢植えですが、あまりの猛暑に耐えかねて生え際が殆ど枯れてしまいました。垂れ下がっている部分にはまだ青々とした葉が見えるのですが、生え際があまりにもひどい状態なのでバッサリと切り落として木陰に置いています。するとそこに少しずつ青葉が出てきていますので、やはり思い切った剪定は成功ではないかと思っています。とにかく昨今の猛暑は1日でも気を抜くと植木がシナッとなってしまいますので、要注意です。(この春に綺麗なピンクの花を咲かせていた牡丹が枯れてしまったのは残念ですが・・・)
今日は一昨日に青木だけにしていた本堂の花瓶に生花を挿してお飾りする予定です。今は鉄砲百合が綺麗な時期ですのでそれを中心に生けるつもりですが、この暑さで3日ともちません。薬を入れたり水を入れ替えたりするのですが、やはり一度土から切り離したものは弱いもの。このことは、この花のように「我々人間もしっかりと地面に足を踏ん張っていないとダメだ」ということを教えてくれているようにも思えます。

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今朝早く不燃物を出していた人の会話が聞えました。「とにかく暑くて、外に出られない」とのこと。昨日は台風の影響でフェーン現象が起こって気温が余計に高くなったわけですが、8月も残り1週間となったのにこの気温ですから、誰も身体がもちそうもありません。実際に私も体重が7月から4㎏ほど落ちています(それを「羨ましい」と言う人がいるかもしれませんが・・・)からね。これはウェストが数㎝増えた退職後の時の体重から元に戻った程度ですが、やはりこの体重減は猛暑の中では何をしてもすぐに疲れに繋がります。昨日は夕方になってから鹿野の方に行きましたが、いつもなら出穂している稲穂の上を飛びかっている赤とんぼ(アキアカネ)が今年は1匹もいませんでした。野菜の高騰とともに、これもやはり《異常気温》が影響しているせいなのでしょうか。境内の鉢植えも既にグッタリです。

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昭和33年の今日に発売が始まったインスタントラーメンについては、以前に朝ドラでも放送されていました。また、2年後の35年にはインスタントコーヒーも発売が始まり、世は《インスタント》全盛期に入りました。当時は昭和39年の東京オリンピックを前にして日本中が一致団結して目標(戦後日本の復興を世界に示す)に邁進していた時代であり、現在は次々と新型が登場している新幹線の第1号である『こだま号』が東京~大阪間を6時間30分で走り抜けたのもオリンピック開会式の10日前であった昭和39年10月1日でしたから、どれほど日本中が必死になっていたかが分かるでしょう。
そして、このインスタントラーメンには私も大いにお世話になりました。夜中の勉強中に側に置いていたストーブで作ったラーメンを鍋のまま食べたりしたことも何度となくあり、とにかく《栄養バランス》などとは関係なく空腹を満たすための手軽な食料でした。もっとも、「一度茹でた麺のお湯を捨ててから新しいお湯で作らないと、いけない」と言われてそれに従って手間を掛けたこともありましたが、今でもインスタントラーメンと言えば高級品ではなくて5個入りのものに手が伸びるのは、その頃の名残かもしれませんね。
(外は猛暑続きで、ジンジャーもすっかり萎れきっています)

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