住職のひとりごと

鳥取市にある浄土真宗本願寺派のお寺、淨宗寺の住職日記です。基本は毎日更新です。

昨日のこの欄を書き終わってから、泰山木の落ち葉を掃き集めに出ました。山茶花や椿の下に潜って熊手で落ち葉をかき集めましたが、実はその作業の前にすることが・・・。納骨堂の石碑の奥にはタマノカンザシやバラなど10鉢近い鉢植えが置いてあるため、最初にそれらを動かしておかないと落ち葉が集められないのです。そのため、最初の仕事はそれらの移動。まぁ、何ごとも《手順》をちゃんと踏んでおけばスムーズにいくものですね。それから木々の下に潜って落ち葉を掻き出しましたが、昨日も書いたように大きくて硬い葉なのでちり取りよりも手で掻き取った方が早いため、ゴム手袋をしてそのままゴミ袋へ。かかった時間は1時間くらいでしたが、終わった後の境内はスッキリしています。残った仕事は鉢植えの復元だけでしたが、バラの鉢だけは陽がよく当たるように公孫樹の方に移動させました。しかし、落ち葉がなくなった途端に逆に目に付くようになったのが雑草です。今は土がカラカラに乾いているせいでうまく抜けないので、雨が降るまで待たないと駄目のようですがね。
今日からしばらくは『紫陽花の写真展(笑)』です。その後に挿し木が出来たらいいのですが・・・。

この時期は新緑から青々とした若葉に移り変わっていく頃で、江戸時代の俳諧の「目には青葉 山ホトトギス 初鰹」がよく知られていますが、境内では唯一落葉している樹木があります。初夏に真っ白な花を咲かせる泰山木がそれで、花を咲かせる前に古い葉を落としていくのですが、この泰山木の葉は硬くて「放っておけば腐って堆肥になる」というものではありません。その上毎日のように落ちてくるので、木の下が落ち葉で埋まるだけでなくツツジの枝や植木鉢の上にも落ちてきて、それを取り除くのがまた大変です。硬い上に葉がそこそこに大きいのでゴミ袋もすぐに一杯になり、本当に掃除が大変です。
ところで、今朝は近所の方からいただいた数種類の紫陽花を写真に撮りましたので、明日からしばらくは《紫陽花の展覧会》的になると思います。とりあえず、今日は泰山木の落ち葉の写真にしていますが・・・。(誰か掃除を手伝ってほしいなぁ)

「事業費に108兆円とか予備費に10兆円と宣言している中で『go to キャンペーン』の事務費の3000億円程度はすんなり通るだろう」というような意識が見え隠れする政治家の金銭感覚ですね。まぁ、国民からみれは膨大な給料でも、減らされることもなく《当り前》のように受け取っている議員達にとっては10万円を慈雨のように感じている国民と金銭感覚が違うのも当然でしょうね。
慈雨と言えば昨日は東日本では豪雨と聞いていますが、それを少しでも分けてほしい鳥取の降雨量です。今頃は人によれば「待ちに待った鮎釣り」が始まる時期ですが、雨量が少なければ鮎の食べ物である苔も育たず、遡上も出来なくなります。また、田植えが終わった水田にとっても(境内の植木達にとっても)大切な雨ですが、降雪がなかったことも加わって《水不足》が心配になる今年の夏です。なにしろ、6月に入ってから28度前後の毎日ですから、やっと昨日から温風機に変わって扇風機が各部屋に鎮座しています。

拉致被害者の元会長だった横田滋氏が87歳で亡くなられましたが、早朝のラジオニュースにあった総理の「全力を尽くしてきましたが・・・」に一瞬興ざめしました。「あなたが尽くしてきたのはモリ・カケや桜問題、検事総長の定年延期等に関する公文書破棄とコロナ禍の遅延をごまかすかのような大切な税金のバラマキだけだったのでは?(こんなにあると、一コマ漫画で収まりますかねぇ)」
今日は昨日よりも5度近く気温が下がり、半袖にしたのが失敗のように思われる涼しさです。と言っても6月はこの気温が正しいのであって、(以前にも書きましたが)私の高校時代は30度が真夏の気温でしたから、6月早々に30度になるなんて正に《異常気象》以外の何者でもありません。寺前の土手ではサツキが満開になっていますが山門横で青々と茂っていた赤木蓮の葉は青虫にやられて丸裸ですし、今頃は境内のあちこちで咲いていた紫陽花も今年は数えるほどしかありません。植え替えしたバラはやっと根付きましたが、もう完全に《水不足》状態です。元気に走り回る子どもの姿も最近は少なく、コロナ禍がうらめしい水無月です。

昨日は午前中に本堂裏の墓地(10基程度)と裏庭の草取りをしました。大のゴミ袋2枚使ってもまだ草が残っていますが、ヤブ蚊が顔の周りにまとわりついていたのと汗(とにかく暑かった!)でビッショリになったので、裏庭の草取りは途中でストップ。その後は永代経案内の寺報を送付する封筒の準備(印刷は後日)をしたり、ご門徒からいただいた花を花瓶に活けたりして過ごしました。午後はテーブル消毒用のアルコール液や事務用の修正テープ等を求めて外出しましたが、いつも車の中に置いているマスクをつけるのを忘れて店内へ。「3ヶ月前にはこんなに呼吸が楽だったのか」と思った数分間でした。もっとも、誤解のないように言っておきますが、買物中の数分間は一切会話もせず、しっかりと《3密》を避けることに心がけていましたからね。

コロナとくればマスクと繋がる昨今です。しかし、ここ数日の暑さから熱中症の心配もあって「体育ではマスク不要」との指示が出ています。これは中国の中学生がマスクをつけたままの長距離走で死亡したことから出た指示でしょうが、私もご葬儀やご法事の読経時にマスクをしていません。これは「(法務に)マスク姿が似つかわしくない」との思いもありますが、何よりも呼吸がしにくいという理由もあります。幸いにして読経中は本尊に対面する形で参拝者の方を向いていませんし法話の時にも2mは離れていますから、本堂という空間からも《3密》ではありません。それでも「マスクをつけないで・・・」と不快に思われる方もあるかもしれませんので、最後に「・・・のため、申し訳ありませんがマスクをつけていません」と言うようにしています。それで殆どの方が納得されますが、中には感染予防のために本堂や会議室等に透明シートを立てておられる同派寺院もあります。今は昔と違って「お寺だから・・・」という《上から目線》の姿勢でなくて相手を第一に考える姿勢が求められていますので、僧侶ももっと頭を柔軟にしていろいろと考えていかなければならない時代になったのでしょうね。
(石にしがみつくようにしてセッコクが咲いています)

相変わらず政府関係の無駄遣いが出ています。今回のコロナ禍に対する支援金配布等では実務をする企業の途中に訳の分からない会社(役員も正社員もいない10人程度の会社)を入れ、そこに26億円以上の手数料を支払っているとか、「(決定までの)過程はどうでもいいでしょう」と言いながら数日後には「決定したのは私です」と言った防衛大臣のブルーインパルス飛行。ジェット機5機分の燃料費の調達だけでなく飛行には航空管制等に関する様々な手続きも必要であり、「現場では突然の命令に混乱をきたした」とも言われています。しかし、「安倍総理はそれを見て手を叩いて喜んでいた」とのこともあり、防衛大臣は「大勢が喜んでいるから、またやります」と言っているそうですが、これを「次期総理を目指したパフォーマンスだ」との陰口も・・・。結局は「コロナ禍で苦しんでいる国民を放っておいて、他人の金を使って自分の知名度を上げることに血眼になっている政治《屋》」ばかりなのでしょうね。教会前でインタビューを受ける為に邪魔になる(平和的な)デモを軍隊を使って後退させたトランプ大統領を「教会前で祈ることもせず、軍隊を使ってデモ隊を追い払った」と協会関係者は非難していますが、日本の国会議員は「見て見ぬ振りをする」だけで非難さえしない者ばかりなのですね。

昨日は《思い》を絵に描くことの難しさを書きましたが、それは言葉でも同じです。むしろ、言葉の方が難しいのかもしれません。今朝の新聞に「専門者会議の議事録は、出席者の了解があれば出来る」との回答が載っていましたが、これなどもどれほど閣僚が《責任転嫁》《責任放棄》をしているかが分かる発言ですが、一度口から出してしまえばもう消すことは出来ません。後で出来るのは「それは皆の誤解です」と《責任転嫁》したり、「お詫びして訂正します」と言うだけ。。今回のような未曾有の事態が次に起った時に最も必要とされるものは《過去の経験》であり、その記録ほど大切なものはないからこそ、記録は正に『宝物』なのです。それなのに、政府の言葉は「(本当は嫌だが)ほしいというなら作ってやってもいい」という《上から目線》の態度であり、そこには過去の経験に対する重要性の認識は一切ありません。
言葉というものは一度外に出してしまえば「消しゴムで消す」ことも出来ないからこそ昔から『言霊』と言われているのですが、政治家の言葉ってどうしてこんなに《軽い》のでしょうかねぇ。せめて、このやるせない気持ちは綺麗な花で紛らわせましょうか。境内だけでなく袋川ののり面も、サツキが満開ですよ。

「さぁ、梅雨期だ」と思って境内を眺めましたが、アジサイの1鉢が水を落としていました。早く雨が降ってほしいのですが、それよりも水を掛けてやる方が早いかもしれませんね。それとも、車を洗う度に雨に降られるジンクスがあるので、洗車をする方がいいのか・・・。
今日から6月なのでカレンダーも替えましたが、当寺作成のカレンダーに使っている赤い長靴のイラストは私の手描きです。去年から12ケ月分のイラストは全部私の手描きになりましたが、それぞれの月に合わせた絵柄にするのが難しく、絵心がない私からすると、簡単に絵手紙を描いておられる人が羨ましいことです。イメージがあってもそれを形に表わすことって、本当に難しいことですよね。

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