住職のひとりごと

鳥取市にある浄土真宗本願寺派のお寺、淨宗寺の住職日記です。基本は毎日更新です。

昨日は納骨堂の清掃に入っていただきましたが、例年と違って今年は天気模様が悪く、納骨堂の周囲を巡っている縁石(表面保護のため)には上薬が塗布出来ませんでした。大体において《梅雨》を表わす擬音語は「しとしと」「じめじめ」ですが、今年はそれに「ザバッ」とか「ドバッ」という突然の降雨を表わす擬音語が加わってきます。昨日も朝方に突然の大雨があったかと思えば数分後には微かながらも青空が見えたりしたので午前中は何とか清掃も進んでいたのですが、午後になったとたんに「バケツの水をひっくり返した」ような雨になり、清掃作業もそこでストップ。植木にやるために雨水をためている容器が一瞬のうちに満杯になったほどです。
今朝は定型句の「しとしと」「じめじめ」した雨模様で、窓を開ければ湿気が入るし閉めれば室内の空気がよどむ気がするし・・・。そう言えば、昔のテレビのCMに「梅雨、や~ね」というものがありましたね。(えっ?知らない?あ~ぁ、年の差を感じるなぁ)

朝起きていつも目にするのが裏庭の状態。以前草を抜いた時に短くて指がからないものは残したのですが、それらが今は伸び放題です。雨上がりに抜こうとは思っていますが、相変わらず今一歩スイッチが入りません。この連休中もしっかりと声を出して読経することによる体力の消耗(?)に加えて一番苦手な梅雨期の湿気から疲れが倍増し、夕方にはダウンです。5年前にはそんなこともなかったように思っていますが、やはり「70の大台」を越えたせいでしょうかねぇ。つくづく歳は取りたくないと思っている昨今です。ここ数日の雨降りで土が湿っている時に抜くのが一番楽なんですが、「思えども身体は動かず」です。「よし、少し頑張るか」と気合いを入れないと駄目なのでしょうね。
そう言えば、花が終わった後で土に戻してやったアマリリスが太陽と雨を受けて元気に葉を伸ばしていますよ。

本来ならば昨日はオリンピック開会式で大騒ぎをしていたはずですが、コロナ禍が大きすぎるのか、お参りの人との話でも今ではコロナばかり。カレンダーを見てやっとそのことに気づく程度ですが、それでも何の感慨も浮かばなかった昨日でした。
ところで、そんな昨日は花火よりも《安楽死》の依頼による殺人事件問題が取り上げられていました。ALSによって《安楽死》を臨んだ女性に世間では賛否両存していますが、その人の気持ちが分からないでもないので、私にはどちらも言えません。しかし、当寺にもかつてこの病に罹った女性がおられました。その人は元気なときにはバス停に花を飾ったり、若い人達にお茶やお花を教えたりしていました。また、何度も詩を投稿しておられ、病が重くなってからも娘さんとボードを挟んで目だけで会話をして投稿を続けられました。滋賀までお見舞に行ってお会いした時にはまったくと言っていいほど動けない中で喜んでもらえましたが、確かにそんな状態では苦しく辛い思いがつのっていたことだと思います。それでも毎週のように投稿されていたその方の詩には小学生の時に海で亡くなられた子どもを詠ったものがあって、「『まぁ、この子はヤンチャね』と心配するとともに、愛おしく思う気持ちが出ていますね」という感想を伝えたこともありましたが、その女性は最後まで与えられた命の火を灯し続けられました。
京都の人をどうこう言う前に、ただ「こんな人もいた」ということだけ書きたかっただけです。

数日ぶりにノートパソコンから事務室のデスクトップPCに戻りました。やはり何でも使い慣れたものは楽ですね。ノートの時は文字(日本語)入力に設定し直すのが一苦労でしたが、今は設定済みなので早朝から苦労しなくてすみます。
ところで、一昨日に「胡瓜の花が付いているので、実がなるのが楽しみ」と書いていました。というのも、子どもの頃は境内に枇杷やグミの木があり、その経験から花が咲いた後で(受粉して)実がなるものだと思っていましたし、梨の交配作業(受粉)でもそうでしたから、てっきり胡瓜も同じだと思っていたのです。しかし、今の様子は「花の下に実が付いている!」ということは、今まで蕾の膨らみだと思っていたものは胡瓜の赤ん坊が入っているものだったということですよね。「そんなことも知らなかったのか」と馬鹿にされそうですが、本当に新しい発見でした。いや~、やっぱり「人間、死ぬまで勉強」ですね。
(2日前は5㎝程度でしたが、今朝は10㎝ほどになっています。成長が早いのですね)

過日、卒業生から電話があって「訪ねてもいいか」とのこと。教え子からの突然の電話ですから「何か悩み事が出来たのか」と思ってOKしたのですが、やって来たのは女性2人(1人が卒業生)で、突然に某宗派の話を初めました。ここは寺院だと分かっていてのことですからあきれましたが、あまりにも一方的に自分の宗教を持ち上げて他宗を誹謗するだけの内容。親鸞聖人は「他宗を誹謗してはならない。ただ阿弥陀仏の本願を信ずるだけでいい」と説かれていますし、私もそれを根底においた上で浄土真宗の教義を説きましたが、当然に《聞く耳持たず》。最後には「そんな考えでは地獄に落ちますよ」とまで言わたので、いくら相手が教え子でもさすがにカチンときて「私は親鸞聖人の教えを信じているし、その上で門徒の人達にもご法義を伝えようとしている。そんな私の中に土足で踏み込んでほしくない」と強く言って「あなたの話はもう聞きたくない。お帰り下さい」と言明しました。「腹を立てるのは大人げない」と言われるかもしれませんが、どんなことでも人が大切にしているものを一方的に誹謗・中傷されると我慢できないものですよね。
最近はSNS等で確認もせずに他人を誹謗する書き込みが多いですが、「一方的に人の心を傷つける」ことがどれほど辛いか、よく考えてほしいものです。(雨の止み間に飛んできたトンボを写真に撮りました)

いつもなら事務室のデスクトップで打ち込む『独り言』ですが、ここ数日は応接室にノートパソコンを持ち込んで打ち込んでいます。ここは玄関の横ですから扇風機をかけると外からの風を直接呼び込んでくることになり、少しは気温も下がる気がします。それに、来客があってもすぐに対応できますしね。
いよいよ《見切り発車》のキャンペーンが始まりますが、寺院は職業文類で言えば《サービス業》のために連休は逆に多忙になり、今回も連日のお参りがあります。コロナ禍で外出や移動が自粛されている中での法務ですからお参りされる方も「家族だけ」というところが多くなりましたが、それでも亡き人への思いとともに如来の本願に向かう機会を持っていただけることはありがたいことです。外出時は別としてさすがに読経の時にマスクをつけると呼吸が出来なくなるのでマスクなしで勤めさせていただいておりますが、入り口にアルコール液を置いたり出来るだけ椅子の間隔や説教卓からの距離も取るようにしていますので、それなりに寺院も「感染防止の努力をした上での伝道活動」をしていることになりますかね。
キュウリの花が咲いていますが、実が食べられるのはいつになるのでしょうか?

「Go to キャンペーン」が始まります。しかし、この行事の条件として「多人数での若者の会食」や「高齢者の移動」には十分な自粛が要請されるなど本来の目的から大幅に逸脱しています。「夏休みに間に合わせるための前倒し」ということですが、大体に夏休みには家族旅行や県外で暮らしている人たちの帰省が主であり、そのためには当然に高齢者や若者達が多く移動することになります。それを「出来るだけ自粛してほしい」では、国民無視の「あらかじめ決められたことだから、なんとしてでも実行せねば」という意識しか見られないようですがね。境内の片隅ではホトトギスが密集して伸びていますが、とにかく町中がこれと似た状態になることだけはお断りです。
そういえば、この行事に反対してむつ市が「主要設備の連休期間閉館」という思い切った決定をしましたが、《経済の復興》と《コロナ拡大防止》という真反対のことに対してどのような態度を取るのか、各自治体の首長が試されるこの連休ですね。

昨日は数日ぶりに蒸し暑く感じた日でしたが、今日は一挙に5度も上がって35.5度だそうです。街中を見ても満開の木槿やノウゼンカヅラに続いてサルスベリやキョウチクトウが花を咲かせています。そのキョウチクトウは広島の県花になっていますが、原爆で何もなくなった町に最初に芽吹いて人々に生命の力を感じさせたからだそうです。キョウチクトウには白もありますが、やはり《キョウチクトウ》と言えば私には《赤》がイメージアップされるように、確かにあの真っ赤な色には生命の力強さを感じさせるものがありますよね。当寺にも以前はキョウチクトウの木があったのですが、移植したら耐えてしまったので今はありません。でも、私の記憶の中では毎年この時期になると鮮やかに咲いてきます。もっとも、盆参りの開始と重なって楽しむ心の余裕がありませんが・・・。

今年は早々から積雪がないばかりか春先から気温の高い日が続くなど不安の日々でしたが、まさか新型コロナのパンデミックに加えて九州を初めとした豪雨と洪水という自然災害に加えて総理主導による《勝手な》法改正や国会議員による贈賄等々、とても「まともとの国家」は思えない事例の連続です。
ところで、よく考えてみると40年前の今日はロシアオリンピックをボイコットした日であり、20年前はあの《2000年問題》て大騒ぎした日とともに今では幻ではなかったかと思える《2000円札》が発行された日でした。こう考えてみると、20年ごとに何か大きな問題が起こっているとも言えます。そして、今年はなんと言っても《コロナ》でしょうが、政府の《メンツ》と東京都知事との意地の張り合いが根底にあるのでは、未来の歴史書ては「コロナの一人勝ち」と書かれるかもしれませんね。と言うよりも、こんな日本に未来があるかな??
(4月の展示会で飾っていた蘭ですが、最後の花になりました)

今年は新型コロナの影響で各種の行事が中止になりましたが、県内でも先日には5人目の陽性患者が出ました。もともと盆参りは1日に数十軒もお参りしますので、家族の誰かが帰省されるお宅もあると思われる中でお参りをするとコロナを拡散させる恐れもあり、いろいろと悩んだ末に「当寺の盆参りは今年に限って中止」と決めました。年に一度のお参りを心待ちにしておられたお宅もあったかとは思いますが、なにとぞご了承下さい。
なお、今年が初盆に当たるお宅には出来るだけご希望の日時にお参りさせていただく所存ですが、なにしろ相手は目に見えないウィルスですから、今以上の対応をしても「それで十分」とは言ないものもあります。そこに《人間の脆弱さ》が知らされる昨今です。
(せっかく境内の植木も剪定してすっきりさせたのですがねぇ)

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