住職のひとりごと

鳥取市にある浄土真宗本願寺派のお寺、淨宗寺の住職日記です。基本は毎日更新です。

昨日は毎年お彼岸やご命日になるとお参りをするお宅に行きましたが、なにしろ気温が35度を過ぎる昼前であり、帰寺すると直ぐに昼食の準備に取りかからないと彼岸法要に間に合いません。もっとも、春秋共にお彼岸はどこのお宅もお墓参りが中心で、本堂にはほとんどお参りに来られないのが残念ですがね。
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彼岸法要での一口法話は、彼岸という行事は中国で生まれたものであってそれが日本に渡ってきた時に根付いたこととか、春分の日と秋分の日を中日とする理由等を話しました。一般的に言われている「太陽が沈む真西に極楽浄土があるから」という説では「極楽浄土とは阿弥陀如来の浄土であり、他にも多くの仏がそれぞれの場所に浄土を造られているから、この説は間違いではないが絶対ではない」とか、「何故どの宗派も『南無~』と言うのか」ということがその内容です。その後は本堂から納骨堂そして当寺のお墓とお参りしましたが、もう汗びっしょり。読経の後は直ぐに白衣も下着も洗濯しました。
納骨堂前の桔梗の花も完全にダウンして、今やカラカラになっています。

いよいよ今日から秋のお彼岸が始まりますが、鳥取の昨日の最高気温は37度を超えたとのこと。しかも今日の予想最高気温もまた37度とのことですから、「暑さ寒さも彼岸まで」とは「彼岸になれば~]ではなくて今年は「彼岸が過ぎるまで待て」という意味に変わったのでしょうね。とりあえず「彼岸後は30度までいかない」というのが気象庁の週間予報ですから、それを心待ちにしますか。
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松の後ろにある黄バラも水不足で大輪になっていないし、昨日のTVで報道されていましたがある観光地では去年の今頃は数万本の彼岸花で真っ赤になっていたのに今年は茎が伸びているだけで青一色で、観光客曰く「まるで一面がアスパラ畑だよね!」とのこと。太宰府では猛暑が連続60日ですから、確かに「夏の次がまた夏だよね」との言葉も的を得ていると思いますがねぇ。

昨日の名月を鑑賞した人とは一体どれくらいだったのでしょうか。私は当然のことダウンして鑑賞よりも休む方が先でしたね。何しろ最高気温が34.8度ですから、残暑と言うには余りにも暑くてお宅参りの途中でも汗が流れるほどでした。明日から秋のお彼岸なのにこの暑さでは、本当に「暑さ寒さも彼岸まで」を信じたらいいのでしょうか?
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ところで、昨日の写真は坊守の小物を使いました。坊守は可愛いものが好きで今も下駄箱の上にいろいろと飾っていますが、秋にふさわしいものを探したら出てきたものです。その時に見つけた小物もいくつか飾りましたが、今日はその写真にしました。

残暑厳しき昨今ですが、そんな中にも暦の上では今日が《中秋の名月》です。
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ところで、《中秋》とはその字のごとく「秋の真ん中」という意味で、旧暦では春が1~3月で、その後は夏が4~6月、秋が7~9月、冬が10~12月になっています。そのことは『歳時記』を見ればよく分かり、今では夏の行事であるお盆や花火は実は秋の季語ですし、年賀状に「初春」「新春」と書くのも旧暦が元になっています。つまり《中秋の名月》とはその7~9月の真ん中である8月の満月のことであり、それが新暦で計算すると今日になるわけです。
蛇足ながら、旧暦は太陽暦ではなくて月の満ち欠けによる計算(太陰暦)なので1ケ月が30日ですから新月から計算して15日目が満月であり、そのことから満月のことを別名《15夜》とも呼んでいる訳です。
また、別に《仲秋》と書くこともありますが、《中秋》が単に3ケ月の真ん中である8月を示す「陰暦8月の異称」であるのに対し、秋の3ケ月をそれぞれ「孟・仲・季」に分けてその中の真ん中に当たる「仲の月」ということから《仲秋》という言葉で表記しているわけです。したがって、結局は同じ8月のことなのですがね。

昨日は枯れたツツジと雑草のことを書きましたが、そんな遊歩道の花壇もよく見ると可愛い花が咲いていたりネコジャラシが風に揺れていたりして、そんな光景を見るとやはりホッとします。
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でも、この時期になると毎年ツツジの間から頭を出してくるはずの赤い彼岸花(別名・曼珠沙華)が、今もって見えません。ここだけかと思っていましたが、今朝のTVでも「今年は異常な猛暑の関係か、彼岸花が咲いていない」と言っていました。明日は中秋の名月なのに、今日も最高気温が34度とか・・・。本当に今年の異常さでは、日本から四季から秋がなくなって「春夏冬」になるかもしれません。でも、これって商売でよく使われる符丁(「秋なし(商い)」)なんですけれどね。

当寺の前にある遊歩道には、若桜橋から智頭橋まで車道と分けるために花壇があります。それも奥行きが90㎝近い程もあるものが数㍍おきに植えられている樹木と並んでいて、中にはツツジが植えられています。当然に樹木も花壇も市の管轄ですが、その花壇が今回の猛暑とそれに続く残暑で何ケ所も枯れており、中には雑草が生えたまま放置されているもの(しかも、当寺の真ん前)もあります。
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確かに花が咲く初夏はきれいですが、こんな状態なので、《観光鳥取》の名に恥じる状態です。しかも、ここは市内のど真ん中で、その上、土手の法面には草が生えっぱなし!
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何年か前の冬場に「雪が積もって歩けないために遊歩道から人が車道に出るので、除雪をしてほしい」と連絡したことがありましたが、「予算がない」と一蹴されました。遊歩道の説明会の時に「広すぎる」と反対した町内の意見が出たにもかかわらず無視して工事した遊歩道でしたが、今から見ても《税金の無駄遣い》的な存在です。しかも、これから立木の落ち葉との格闘が始まる時期になるのに、樹木は植えっぱなし、伸びっぱなし、放りっぱなしですからね。。

いくら期待しても雨が降らないので、夕べは植木や鉢植えや植木に水を撒いてやりました。しかし、その程度でいいかどうかは今朝にならないと分からないので、不安半分・期待半分というところです。そう言えば、その時に見た秀明菊はふっくらとつぼみが膨らんでいましたので、今朝は開いているかもしれませんね。その時は1輪だけでしたが、本当に残暑よりもいい加減に秋風がほしい!!
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そう言えば、48年前に坊守宅で正式に結婚を申し込んだのも同じ9月でした。当時は青谷高校に勤務していたので帰りは途中下車してそのまま勤務に就きましたが、数日後に若い職員達で小旅行した時に見た満開の金木犀が強烈な印象として今でも残っています。都会の子ども達は金木犀の香りを「トイレの香り」と言うそうですが、それ以来私にとっては坊守との出会いと繋がっている大切な香りとなっています。早くあの金木犀の香りが漂ってきてほしいなぁ。

今日の最高気温も35度近くにいくとのこと。一体いつになったら秋風が吹くのでしょうかねぇ。アジサイの鉢植えもダラッとしているし、苔の鉢植えはクルクルと巻いているし・・・。
昨日の早朝に近所の人と話をしましたが、「暑さがこもって寝苦しかった」とのこと。実際に私も(タイマーを使って)扇風機をかけていますが、夜中に目が覚めるとまたタイマーをセットし直して横になります。こんなことは今月の頭で終わりだと思っていたのにまだまだ続きそうな昨今の気温ですから、歳のせいか2時間おきに目が覚めることも加わって睡眠不足が続いています。まぁ、4時30分頃に起き出して動くには都合がいいですがね。
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被写体を探していた時にノウゼンカヅラが咲いていたのを見つけて写真に撮りましたが、去年までは8月には満開だったのに今夏は今頃になってパラパラと咲く程度。「この花も熱中症を嫌っていたのか」と思いながらシャッターを押したことです。

昨日は来週にやってくる《中秋の名月》のことを書きましたが、昨日の残暑も厳しくて「本当にこれで秋が来ているのか」と思ってしまいました。
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『・・・風の音にぞおどろかれぬる』と詠った当時は現在よりも平均気温が15度以上低かったはずですが、せいぜい板戸があるだけで普段は御簾だけの生活。だから「猫が飛び込んできて、殿方に顔を見られた」などという騒ぎ(『源氏物語』にありましたよね)も当然だったのでしょうが、そこまで昔ではなくても、我々の子どもの頃は窓を開けっぱなしにして(風を入れながら)蚊帳の中で寝ていました。だから、平均1クラス52名(1学年850名)という教室でも窓を開けるだけで何とか授業が出来ましたが、何しろその頃の真夏は30度が最高気温でしたからね。それが《中秋の名月》を来週に控えた現在でも「命を守るために、適宜エアコンを使うように」ですから、本当に「日本から四季がなくなった」と言われても仕方がない厳しい残暑です。(これで撮り集めていた写真もなくなりました)

数日前から左膝の傷みが収まらず、寝返りを打ったりする時にひねるとビリッと痛む状態です。困ったものです。
ところで、来週の今日は《中秋の名月》だそうですね。もうそんな季節なのですが、猛暑は一向に収まらず、昨日もとんでもない暑さでした。幸いにして外では風があったので何とか午前中は過ごせましたが、問題なのは、室内に吹き込むには風向きとともに窓の位置が大いに関係していること。当寺は前に川があるので北風はいいのですが、南風の場合だと民家があるし室外機の熱も加わるので、とてもではないですが開けると熱風が入ることも度々です。
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それでもやっと来た9月だし、塀の側では紫蘇の葉も育っているのですからホッとしていたのですが、どうも今年は《商い》の隠語である「春夏冬」になるようですね。だって「秋」がないでしょう?

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