住職のひとりごと

鳥取市にある浄土真宗本願寺派のお寺、淨宗寺の住職日記です。基本は毎日更新です。

2021年05月

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今月も2/3が過ぎようとしています。6月は『衣替え』の時期でもありますが、過日は夏日で読経後には汗だくになったために「少し早いが、そろそろ」と考えていました。しかし、ここ数日の気温の低下でやはり5月いっぱいはこのままでいくことにしました。もっとも、法衣自体は冬用と夏用だけですから「簡単に済む」と思われがちですが、実態は《総替え》ですので半日がかりです。冬物は洗濯に出さないとだめですしね。
ところで、いよいよ鳥取でも聖火リレーが始まります。昭和39年の東京オリンピックの時にはトーチを持って数㎞も走り、それを見ていた観客も声高らかに声援を送るなどした高揚感が今回はまったくといっていいほど感じられない上に、コロナ禍の拡大という不安もある今回のオリ・パラで、しかも《リレー》と言っても前回とは違ってわずか数メートルをとろとろと走る(「歩く」の間違い?)だけのものですから個人的には「無理にやらなくても
・・・」という気持ちもありますが、さて、「《密》にならないように」と県から発信されている[県庁~駅]間の人出はどうなりますかねぇ。

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鳥商バレー部のクラスターでは部員は勿論ですが、他のクラブの部員も動揺しています。というのも、5月末には県の高校総合体育大会(県総体)と高校総合文化祭(高文祭)が開かれるからです。けれども今は全県の高校に部活動の中止が告げられていて大会に向けた練習が出来ないばかりか、今後の拡大状況によっては大会自体が2年続いて出来なくなる可能性もあるからです。また、たとえ大会の開催が許可されたとしても、会場となる場所は1年前(中には数年前)から押さえておかないといけません。実際に鳥取市立体育館(漫画『タッチ』で達也が南に告白した場所)は改修に入っているせいで最初から使えませんし、中西部も同様に会場となり得る場所はすでに予約で一杯のはずです。私も教員時代には36年間の殆どをバドミントン部と演劇部の顧問で過ごしましたのでよく分かりますが、部によって求める条件も違えば使う会場も違ってきますし、体育関係も文化関係も他団体の予約が入る時期と重なることが多いのです。そのような事情があるので、希望した日時に希望する会場を押さえるということがどんなに大変かはよく知っています。それでも「高校生達に連続の中止はさせたくない。なんとか出来ないか」という大会関係者の気持ちも「やりたい」という生徒達の思いもよく分かりますし、元顧問としても部活動の持つ教育的価値を知っていますので、なんとかして彼らの思いを叶えてやってほしいと願っています。
ただ、今のオリ・パラのように、「主催者(組織委員会)のメンツを立てるため」という態度で生徒の健康を無視することはしてほしくありません。あくまでも中心にいるのは生徒なのですから・・・。

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昨夜は某テレビ局のテレビ番組(報道特集)に平井知事が出ると書いてありました。コロナ禍に対する《鳥取方式》について知事に聞く内容でしたので期待を込めて番組を見てを見ていましたが、コメンティターとして呼ばれていた武見大臣の言葉にはカチンと来ました。
《鳥取方式》とは、1人の陽性者が出たら直ちにすべての接触者にPCR検査を実施し、そこから患者が派生した場合でもとことん追い込んで完全に接触者が陰性になるまでやる、というものです。よく「PCR検査をすれば陽性患者が多くなって医療崩壊するから、検査は広げない方がいい」と言われます(東京もその方針)が、知事は「そうではない。鳥取のような小さな自治体は医療体制も乏しいからこそ、出来るだけ早く押さえ込むことが大切であり、そのためには医療従事者ととことん話し合って互いに理解し合うことが重要」との考えで、医学部教授に専門家としての指導を受けたりして今の態勢を整えていったからこそその成果が出ているのですが、それを「小さな県だから出来ること。都会は無理」とはねのけ、何か意見を言うと「それは鳥取のようなところでしてくれればいい」と小馬鹿にしたような発言。「過ちを改むるに憚ることなかれ」や「公務員は公僕」という言葉を霞ヶ関に暮らす人たちは学んでいないのでしょうかねぇ。すべてが後手後手にまわって現在のような事態になっているにもかかわらず率先して国民の命を守るために動くべき政治家がこれでは、実に情けないことです。

風が強くて鉢植えの土がすっかりカラカラでしたが、「梅雨入り」と聞いて頼みにしていた雨がやっと降ったのでホッとしています。ジメジメは嫌いですが、植木のためにはしばらくガマンガマンですよね。そんなうっとおしい天候の中で、昨日から永代経法座の案内を込めた寺報201号の原稿作成に取りかかりました。今回の法話は5月の仏婦研修会で話したことに訂正・補足を加えながらまとめ直していますが、決まったページ数内にまとめるのがまた難しい。いくら授業で時間内に伝えるべきことをまとめる経験を重ねたと言っても、多少は時間の融通が利く話術と融通の利かない文字数とは別物ですからね。「それでも40年以上かけて201号まで続けた経験は、少しは役に立っている」と思いたい今日この頃です。
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ところで、今日の新聞に目を通していると、「大山の奥にその存在だけは噂にあった滝が10年程前に発見され、今回『お経滝』と命名された」という記事が写真付きで載っていました。以前は大きな岩に通路が遮られて釣り人も行くことがなかった山奥で見つかったこの滝は以前から『夫婦滝』などと呼ばれていたそうですから、流れの途中にある岩で落水が2本に分かれていることも知られていたと考えられます。しかし、「では、誰に?」となると、釣り人も行かない場所ならば修験者しかないことになりますから、今回この滝を実際に発見した人は『お経滝』と命名し、それが正式に登録されたわけです。鳥取の中部には「修験者が投げ入れた」と言われている《投入堂》もありますが、この大山も昔は山伏達の修行場であったそうですから、この滝を見た時に修行者が2人並んで滝に打たれている姿を連想したのかもしれませんね。

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今年の梅雨入りは5月15日で、去年より22日も早いそうです。確かに昨日読経していた時にはいつもと違う空気を感じました。とにかく蒸し暑くてシャツも汗で湿っていたほどで、本当に《衣替え》を考えたほどでした。今朝も空が暗いだけでなく風も南風で湿っぽく感じられ、例年ならば《梅雨入り》と聞けばすぐに紫陽花が連想されますが今年はまだ蕾さえ持っていないので、22日も早い気候の変化に体がついていきません。これでは盛夏が無事に越せるのか不安です。
ところで、2~3日前から気がついていたことがあります。それは、遊歩道の植栽(ツツジ)の中に露草が紫色の花をつけていることです。その時は「え~、もう花が咲いているの?」と不思議に思ったものでしたが、22日も早い《梅雨入り》では納得ですね。その花の写真はまだ撮っていませんので今日は玄関に飾っているカラーにしました(風が吹いている時は、被写体が揺れっぱなしになってブレるので)が、収まったら撮りたいものです。

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