住職のひとりごと

鳥取市にある浄土真宗本願寺派のお寺、淨宗寺の住職日記です。基本は毎日更新です。

2022年02月

放射冷却現象で溶け残った雪がバリバリに固まっていますが、雪の傘をかぶっていた松はそれも溶けきり、今朝はその姿を見せています。昨日は西部に行っていました(それでこの欄が書けなかった)が、中部ではうっすらと雪が残っている程度で、西部はカケラもなし。狭い鳥取でも所変わればこれだけ違うのですね。
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ところで今日は「逃げる」と言われている2月の最後ですが、過去にも今日で終わったものがいくつかあります。《バカヤロー解散》で知られた吉田内閣がそうですし、何よりも対イラクの湾岸戦争で時のブッシュ大統領が終結宣言を出した日でもあります。第二次大戦以降あいかわらず世界各地で戦いが続いて多くの血が流されていますが、現在も同じ出自であるはずのウクライナ人とロシア人が戦っています。プーチン大統領は核兵器の存在をちらつかせた演説(脅迫?)をしましたが、これも含めて世界中から『No War』という声が叫ばれ、現地では《和平交渉》の場が作られようとしていますが、是非とも湾岸戦争が終結したようにウクライナにも平和が訪れてほしいものです。

世界の非難と熱望の声に耳を傾けることなく、とうとうロシアがウクライナに侵攻しました。「国民を救うため」という建前ですが、ミサイルによって破壊されたアパートや死亡した住民もいます。これで「国民を守るため」というプーチン大統領の言葉がいかに浅く虚しいものであるかが分かります。しかし、NATO側が反撃すれば第三次大戦の勃発であり、日米英欧はただ手をこまねいているしかないようです。
勿論、戦争は絶対に反対です。《唯一の原爆被災国》として、また東京大空襲でも数十万数百万の民間人が猛火の中で死んでいったということを経験しているからこそ日本は何十年も戦争から離れた生活をしていますが、第二次大戦後でも朝鮮半島やベトナムやイラク等で血が流され、悲しみと苦しみに打ち砕かれる日々が続いている今だからこそ、世界中の人達は戦争の愚かさを身にしみて知っていますが、そんな中で起こった今回の侵攻は、一体誰のどんな意識の元に出された《goサイン》なのでしょうか。それがただ1人の《独裁者》によるものなら、我々は《人間》ではなくなります。もともと《人間》とは「多くのものに守られささえられて存在する1人の私」であり、釈尊も「この世のありとあらゆるものは互いに支え合って存在している=縁起」と説いておられるのですから。
同じ赤色でも、目に優しく映るものは血ではなくて花の方ではないでしょうか。
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蛇足ですが、ちょうど問題が多かった冬季オリンピック直後なので、飛躍しすぎかもしれませんが「IOCがROCのすることを黙認(と言うよりも、是認?)して『誰も自分には文句を言えない』と思わせた《弱腰の態度》も一つの原因ではないか」と勘ぐってしまいたくなります。

一昨日は積雪15㎝程度の時に境内の除雪をしましたが、その後も降雪が続いたので昨日も除雪機を動かして真っ白になった境内の雪を塀側に吹き飛ばしました。しかし、今朝起きるとまたもや10㎝を超える積雪。駐車場の雪に手を突っ込んでみるとしっかりと20㎝はありましたし、入り口には相変わらず除雪車の置き土産。
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しかし、なんとか今日は《大雪注意報》に変わったので、半日は確実に除雪で潰れそうです。ここまで続くともう「今日の雪景色」なんて写真を撮る気にはなれないと思いながらも現実の姿を載せることにしました。最初が《置き土産》で、下が除雪後の納骨堂の入り口です。右隅の石碑が吹き飛ばした雪で半分以上隠れています。
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ところで、今日の新聞のトップには「鳥取県の感染が過去最多の211人」とあり、しかも米子市内では認定こども園がなんと84人というクラスターとのこと。降雪が続いたり積雪が雪が多くなったのは「もともと鳥取も《雪国》だから、仕方ない」と納得しますが、さすがにこればかりは「仕方ない」と納得することは出来ません。でも相手は目に見えず、どこに潜んでいるか分からないウィルスですから、今やっている以上の対策って何かありませんかねぇ。

やっと昨日3回目の接種が済みました。今まで副反応がなかったので安心していましたが、夜になってから接種場所が痛んで寝返りに苦労しました。今はなんとか痛みも治まってきましたが、夜中はなんとなく体がだるい感じでしたね。
ところで、接種日を記入する時に「随分と2が並ぶなぁ」と思っていましたが、帰ってから『猫の日』だということを知りました。しかもこれほど多く並ぶことから《スーパー猫の日》と言い、次に《スーパー猫の日》になるのは100年後とのこと。そう言えば100年後は(2122,2、22)ですよね。となると、200年後は《スーパー》という言葉では何と言い表わすのでしょうか?
中国語では「2(アール)」が「愛」の発音が似ているということで『愛の日』と言われ、昨日は数多くのペアが婚姻登録に訪れたそうですが、日本でも22日が『にゃんにゃんの日』ということで新聞もテレビも猫一色だった昨日でした。毎月26日は『風呂の日』で29日は『肉の日』というものがありますが、ウクライナのことよりも『にゃんにゃんの日』で盛り上がる日本は平和なんですねぇ。
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「猫は炬燵で丸くなる♪」という歌がありますが、今朝も雪 雪 雪。境内を走り回る野良猫も今日は縁の下でしょうか?

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境内では本堂の屋根と競うように公孫樹が伸びていますが、あまり高くなりすぎたので、春が来る前に頭を止めてもらうように話しています。
ところで、新聞には読者投稿欄というものがありますが、今日の投稿欄の中に懐かしい言葉を見つけました。香住町の方が「私の寒さ対策」として書いておられたものの中に《やぐら炬燵》という言葉があったのです。子どもの頃の暖房器具と言えば昼間は火鉢と掘り炬燵(私の代に庫裡の改修をするまで残っていた)でしたし、夜はやぐら炬燵や大和炬燵に布団を敷いてそこに皆が寝ていたものでした。そして、風呂焚きで出来た消し炭も炭火をおこすための大切な燃料であり、それを《火消し壷》と呼んでいた入れ物に入れていた記憶も浮かんできました。
現在では炬燵と言えば電気ごたつ(椅子式のものさえある)が主流です(それさえもない家庭もある)が、今は名前さえ忘れられているやぐら炬燵ひとつにも子どもの頃の懐かしい思い出が込められています。今日の投稿欄によって、また懐かしい思い出にちょっぴりと浸れた今朝でした。

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