住職のひとりごと

鳥取市にある浄土真宗本願寺派のお寺、淨宗寺の住職日記です。基本は毎日更新です。

2022年12月

とうとう今年も今日で終わります。ウクライナへのロシアの侵攻(侵略戦争)が始まって安倍元首相暗殺によって明るみに出た議員と旧・統一教会との癒着。そして、何を置いても原発推進への舵切りや『安保3文書』の改訂、そして庶民に襲いかかった円安の猛攻とコロナ禍による生活の困窮等々の根源ともなった岸田総理の「聞かない力」の強引な発動の数々。「令和4年」をどんなに振り返っても「未来輝く年」ではなく「暗黒の年」としか思い返せない1年間でした。
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それでもコロナ禍によって出来なかった3年振りに盆参りも何とか勤めることが出来ましたから「それなりに・・・」かもしれませんが、その途中で左足首をひねった時の痛みが今でも収まらない分、やはり「思い出したくない年」になるのかもしれませんね。免許更新も後期高齢者対応になったり、保険証もピンクでサイズも大きくなったり・・・。でも、そんな気持ちも知らぬげに、椿は綺麗に咲いています。

よく年配のご門徒と話をしていると、小学校当時のものも出てきます。記憶をたどって「そうでしたよね」と相づちを打つこともありますが知らないことも多く、時々は「へぇっ」となります。
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先日は「市内の歴史を調べているので、教えてほしい」という人が来られました。県外の人でしたが、話をしてみると「前の花見橋という名前の由来は、三角公園の周りと関係がある」と思っておられたようです。三角公園の周りはかつて《花街》と呼ばれていた所。古老の人達は「昭和38年に『赤線禁止法』が出てから衰退した」とよく知っているようですが、残念ながら当時高校1年生の私は知らないことです。それでも智頭橋までが日進小学校の校区だったことは(そこの卒業生ですから)よく知っていますし、花見橋が完成してから別の校区に分けられたことも知っています。そして、昭和27年の鳥取大火の後に土手の桜並木を復元したいという人の努力で現在に至っていることも知っていますからそのようなことを話しましたが、その方は驚いておられました。本当に「知らない=思い込み」というものはあるのですね。(この柿は桜土手の一角にありますが、どうしてここにあるのかは知りません)

今日も上天気。「書斎の窓から見える空は青く、この分では年末の供花や掃除も禍葉か取りそうだ」と思っていたのですが、寺院は職業分類から言えば《サービス業》とのこと。昨夜も10時を回ってから電話があり、結局何やかやで12時近くまで書斎の机に張り付きっぱなしになりました。そして今朝も予定していた供花の生け込みも控えており、バタバタしてなかなか落ち着けません。
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こんなこともあるかと思ってHP用の写真を何枚か昨日の午前中に撮っておいたので何とか年内はやり過ごせそうですが、元旦会の準備にかかれるのがどうもギリギリになりそうですね。
なお、今日の写真は雪で折れ曲がった裏庭の万両です。添え木をしてやる時間がなかなか取れませんから・・・。

道路に捨ててある空き缶だけでなく、当寺の第3駐車場にはよくプラの空き袋が捨てられています。ここは縦長なので道路から少し入ったように見えるせいかもしれませんが、わざわざ奥まで入って捨てる人は一体どんな気持ちなのでしょうか。今朝は不燃ゴミの回収日なので、金ハサミを使って捨てられているプラゴミを拾ってから集積場へ持って行きましたが、何か悲しくなります。頭の上では鳩たちが並んでとまっていますが、彼らもポイ捨てする人間を笑っているかもしれません。
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今年も残すところ4日。最後の追い込みですが、正月用の供花と荘厳に加えて12月分の会計と今年分の収支もしないといけないので、多忙な4日間になりそうです。元旦会の福引き(お菓子の詰め合わせ)は購入済みですが、何を勘違いしたのか袋の枚数が足りないので、これも予定に入れないとダメですよね。

昨日は電気料金の請求書(12月払い)が来ました。先月も節電していた割には高かったので中電に聞くと「燃料費調整額が理由」とのこと。ガソリンも灯油も値上がりしているので仕方ないとは思いましたが、今月の請求額を見て唖然としました。なんと、電力利用額と調整額がほぼ同額になっているではありませんか。この請求額では「電力使用量の消費税は100%」と言ってもいい状態です。
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政府は厳冬期を見据えて「生活に支障のない限り節電を」と言っていますが、実際に今冬の突然の豪雪で停電になった所では「停電がなおったら、真っ先に風呂に入りたい。本当に電気のありがたさがよく分かった」と言っている人もいます。現在では薪ストーブでない限り電気がないと暖房生活が成り立たないほどの必需品ですが、そんな電力使用量の消費税が100%状態の中では使えば使うほど支払う額が高騰することになります。おまけに来年の電力料金値上げも既に伝えられている今「暖房の使用を諦め、重ね着して過ごす」と言う人も出てきていますが、かつて煙突から上る煙を見て庶民の生活状態を鑑みたという中国の皇帝がいたと言われているのに、日本の指導者は国民生活ではなくて一体何を見ているのでしょうか。そんな文句を言えばウクナイラの人達から「贅沢だ」と言われるかもしれませんが、・・・。

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