今日の『天声人語』に「安心してコロナに罹りたい」という言葉が載っていました。岩手県ではずっと罹患者0が続き、「最初の患者になると、村八分になる」との不安感が子ども達に「第1号になると困るから、帰省するな」と言い続けたという話も聞いています。鳥取と島根も陽性患者の拡大防止に頑張っていたのですが、その中に島根県の私立高校で部員のクラスターが発生しました。部員の殆どが寮生活ということが原因で一度に90名を超える陽性患者が出たのですが、その後に野球部の祝勝会でマスクをしていない当該部員がいたという等も加わって「コロナをまき散らした」とか「出て行け」という悪意に満ちた電話やSNSが多数届いたということです。そのためにその高校の生徒達に精神的な不安が生まれてカウンセラーが在住しているということも聞いていますが、誰でもが罹る可能性のある今回のコロナ禍があぶり出した人間の傲慢さや弱さ(他を非難することで自分の弱さを隠そうとする意識)が見せつけられた感がします。
確かに誰も病気に罹りたくないものですが、罹ってしまった人を避難したり攻撃したりすることは絶対に間違っています。特に《匿名》によるSNSでの発信は、本人は「いい格好」「自己満足」をしているだけかもしれませんが、受け取った者には心に深い傷を残すのであり、中には命さえ失ってしまうほどの人もいます。そのことを自覚していないからこそ打ち込むのでしょうが・・・。
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淨宗寺住職
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